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受け入れ企業の実務

技能実習生の寮・住居、何を満たせばいい?

技能実習生の住まいは受け入れ企業が用意します。寝室の広さ・寮費の上限と控除ルール・そろえる備品・防火まで、満たすべき基準を受け入れ企業の目線で早わかりに。

寝室は1人あたり4.5平方メートル以上。2人なら9平方メートル以上で、押入れやロフトは面積に入れない。寮費は家賃を人数で割った額で近隣相場以下、光熱費は実費を人数割り、敷金・礼金・仲介手数料は引けない。部屋の鍵を会社が預かるのもNG。
寮の基準を1枚に。くわしくは下の各章で。

まず要点だけ

住居は受け入れ企業が用意寝室は1人4.5㎡以上
敷金・礼金・仲介料は引けない寮費は家賃÷人数・近隣相場以下
備品と防火・避難の備え寝具・家電、消火設備・避難経路
引っ越し・寮費変更は届出機構へ1か月以内(⑦)

① 住居は受け入れ企業が用意する

技能実習では、受け入れ企業が適切な宿泊施設を確保することが求められます。社宅・アパートの借り上げでも、自己所有の寮でもかまいませんが、いずれも次の基準を満たす必要があります。

② 寝室の広さ(1人4.5㎡以上)

寝室は1人あたり4.5㎡以上(約3畳)。床の間・押入れ・ロフトなど実際に使えないスペースは含みません。相部屋でも同じ基準です。

入居人数必要な寝室の広さ
1人4.5㎡以上
2人9㎡以上
3人13.5㎡以上
4人18㎡以上

あわせて、個人別の収納、室面積の7分の1以上の有効採光面積がある窓、採暖(暖をとる)設備が必要です。就眠時間が異なる2組以上がいる場合は、寝室を分けます。

③ 寮費・水道光熱費(控除のルール)

住まいの費用を給与から引くときのルールは4つです。

寮費は「家賃÷人数」まで借り上げは家賃(管理費・共益費を含む)を入居人数で割った額以内。自己所有は建築費・耐用年数・人数から出す合理的な額
相場より高くしない本人の賃金と近隣の家賃相場から見て、不当に高くない額にする
敷金・礼金・仲介手数料は上乗せしない毎月の寮費に含められるのは家賃・管理費・共益費まで。敷金・礼金・仲介手数料・保証金は入れない
水道光熱費は「実費÷人数」まで実際にかかった額を入居人数で割った額以内
天引きは労使協定+本人の書面合意寮費・光熱費など税・社保以外を引く場合
過大な控除・強制貯金は禁止手取りが不当に低くならないように(最低賃金・手取り)
技能実習生の寮の室内イラスト。窓、時計、備品の棚、2人分の寝具、小さなテーブル。

④ そろえる備品

生活に必要な備品も用意します。最低限、次のようなものが目安です。

寝具・ベッド冷蔵庫洗濯機テレビ炊飯器鍋・調理器具食器Wi-Fi・通信環境冷暖房

※自転車も通勤や買い物に使うため、用意することが望ましいとされています(必須ではありません)。

⑤ 防火・避難・立地

⑥ 貴重品の保管とプライバシー

施錠できる収納(持ち出せないもの)

パスポートやお金などの貴重品を保管できるよう、施錠可能で持ち出せない(建物などに固定した)収納=金庫や鍵付きロッカーを個人別に用意します。スーツケースのように簡単に持ち運べるものは不可です。鍵は本人が管理します(個室で本人が施錠できる場合は、別途の収納は不要)。

部屋の鍵・私生活の自由

部屋の鍵を会社・寮長が預かる鍵は本人が管理。出入りの管理は私生活の自由の制限
外出・外泊・面会を不当に制限私生活の自由は制限できない
パスポート・在留カードの取り上げ違反は6月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象になり得る

⑦ 寮を変えた・寮費を変えたときの届出

寮の場所や寮費は、技能実習計画に書いて認定を受けている項目です。引っ越したり、寮費・食費を変えたりしたら、機構への届出が必要になります。ここを知らずに黙って引っ越している会社が少なくありません。

こんなとき手続き
寮(宿泊施設)を変えた軽微変更の届出(技能実習計画軽微変更届出書・省令様式第3号)
寮費・食費などの定期に負担する費用を変えた軽微変更の届出
寮費を下げるなど、実習生の利益になる変更十分に説明して同意が得られていれば、意思確認書の提出は不要

引っ越し(宿泊施設の変更)で添える書類

宿泊施設の変更では、雇用契約書・雇用条件書の提出は不要です。

見取り図は「面積」と「人数」を入れる押入れ・床の間を除いた寝室面積で「1人4.5㎡以上」を示す。手描きも可
金額が同じでも意思確認書が要る食事の回数・提供方法の変更や、寮そのものが変わった場合

※ 2027年4月からの育成就労でも、適切な宿泊施設を確保していることが受入れ側の待遇の要件に入っています(監理型では監理支援機関が講じてもよい)。寮の整備は制度が変わっても続く義務です。

※ 出典:外国人技能実習機構「技能実習計画の変更」/技能実習制度運用要領(表 技能実習計画の変更認定と届出の区分・宿泊施設/技能実習生が定期に負担する費用)/技能実習法施行規則第17条/出入国在留管理庁「育成就労制度の関係省令等について」。添付書類は変更の内容で変わるので、実際に出すときは監理団体・機構にご確認ください。

受け入れ企業がやること(チェック)

寝室は1人4.5㎡以上押入れ・ロフトは除く。相部屋も同じ
収納・採光窓・採暖就眠時間が違う組は寝室を分ける
寮費は実費・相場以下敷礼・仲介は引かない。天引きは協定+書面合意
備品と防火・避難寝具・家電、階段・消火設備、立地
鍵・パスポートを取り上げない貴重品は固定・施錠できる個人別収納
変更は1か月以内に届出見取り図と意思確認書を用意(⑦)

住まいの費用と毎月の控除、きちんと管理できていますか?

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※宿泊施設の基準は技能実習制度運用要領等で定められ、改訂されることがあります。最新・正確な内容は、出入国在留管理庁・外国人技能実習機構(OTIT)や、所属する監理団体にご確認ください。本記事は受け入れ実務の一般的な解説です。

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