まず要点だけ
① 移行すると何が変わる?
在留が延びるだけではなく、雇い方も変わります。備えておくことは3つです。
※ 全国加重平均=全国の最低賃金の平均。実際に払われている給与の平均(全国平均賃金)とは別の指標です。
実際に数字で並べると、ちがいは一目です(どちらも時給ベース)。
※ 最低賃金は全国加重平均(=全国の最低賃金の平均。厚生労働省)。平均賃金は賃金構造基本統計調査の一般労働者・所定内給与額を時給換算した概算(月額÷約165時間)。平均賃金は最低賃金のおおむね1.8〜2倍です。
② 試験免除で移行できる条件(良好修了)
特定技能1号は本来、技能試験と日本語試験の合格が必要です。技能実習2号を「良好に修了」していれば、どちらも免除されます。
「良好に修了」=次のどちらか
③ 移行できる/できないケース
移行できる(試験免除)
そのままでは移行できない
※ 移行できるのは、技能実習の職種が特定技能の対象分野(現在16分野)に対応している場合です。対応の有無は出入国在留管理庁の対応表で確認できます。
そのままでは移行できないとき——試験を受けて移行する道
対応する分野がない・良好修了でない場合でも、必要な試験に合格すれば特定技能1号になれます。特定技能1号は「技能」と「日本語」の2つの試験に合格が必要です。
※ いずれも「それほど高難度ではなく、過去問を中心に対策すれば合格できる」とされますが、分野や本人により差があります。JFT-Basicは年6回あり、JLPT(年2回)より受験機会が多いのも特徴。免除ルート(②)が使えるなら、試験は要りません。
試験のしくみ(どこで・いくら・どう受ける)
| 受けられる場所 | 日本国内+海外の主要送り出し国(ベトナム・インドネシア・フィリピン・ミャンマー・ネパール・カンボジアなど)。海外で受けて来日する人も多い |
|---|---|
| 方式 | CBT(パソコン)が中心。分野によっては実技もあり。方式・科目・回数は分野ごとに違う |
| 開催頻度 | 分野・国で異なる(国内は分野により毎月など、CBTは受験機会が多め) |
| 申し込み | 各分野の試験実施機関/Prometricなどのサイトで予約(先着・定員制) |
| 受験料 | 分野ごとに異なる(無料の分野もあれば、数千円程度の分野も) |
| 定員 | 会場(席)ごとの定員制。人気の回は早く埋まるので早めの予約を |
※ 運営機関・受験料・日程・定員は分野ごとに違うので、必ず各分野の公式「試験実施案内」で最新情報を確認してください。
どんな問題が出る?(例)
※ 技能検定の過去問題は中央職業能力開発協会(JAVADA)の「技能検定試験問題公開サイト」で、特定技能評価試験の情報は出入国在留管理庁の特定技能総合支援サイトで確認できます(実際の出題形式・サンプルが見られます)。
④ 手続きの流れ
移行は在留資格変更許可申請(地方出入国在留管理局)で行います。流れは次のとおりです。
- STEP 1特定技能の雇用契約を結ぶ受け入れ企業と本人で特定技能雇用契約を締結(報酬は日本人と同等以上)。
- STEP 21号特定技能外国人支援計画をつくる生活・職業上の支援計画を作成。自社で支援するか、登録支援機関に委託します。
- STEP 3必要書類をそろえる評価調書 or 技能検定合格証、特定技能雇用契約書、支援計画書、分野の協議会への加入、各種証明など。
- STEP 4在留資格変更許可申請地方出入国在留管理局へ申請。許可までおおむね1〜2か月が目安。
- STEP 5許可 → 特定技能1号で就労開始新しい在留カードを受け取り、特定技能として就労を続けます。
このうちSTEP2の支援とSTEP4の申請を自社でやらず外部に頼むと、費用がかかります。目安は次のとおりです。
| 何に | 費用の目安 |
|---|---|
| 登録支援機関に支援を委託(STEP2) | 月額 約1.5〜3万円/人(入管庁調査の平均は約28,000円/人)。別途 初期費用がかかることも。自社で支援すれば委託費は不要(ただし支援体制が必要) |
| 申請を行政書士などに依頼(STEP4) | 1件あたり 約10〜20万円。自分で申請すれば不要 |
| 在留資格変更許可の手数料(国へ・STEP4) | 許可時に 6,000円(オンライン申請は5,500円・2025年4月改定)。これは自分で申請しても必要 |
※ このほか、分野の協議会加入(無料の分野が多い)、健康診断、住居の準備などの費用がかかることもあります。受け入れ全体の費用は 受け入れ費用の記事 もどうぞ。
⑤ 在留期限に間に合わないとき
書類が在留期限までに揃わないときは、「特定活動(6か月・就労可)」に変更して、働きながら準備できます。くわしい条件は 帰国手続きの⑤ にまとめています。
⑥ いつから準備する?(経過措置)
移行の準備チェック
- 期限と良好修了在留期限と証明(3級か評価調書)
- 分野の対応職種に対応する分野があるか
- 契約と支援計画登録支援機関への委託も検討
- 協議会と書類分野の協議会に加入
- 2〜3か月前に申請間に合わなければ特定活動
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