まず要点だけ
① 人数枠は「常勤職員数」で決まる
まず「誰を数に入れるか」を押さえます。
数に含む
数に含まない
※ 役員は一律で除くのではなく、労働者性があるかで判断します。数え方に迷うときは監理団体・外国人技能実習機構(OTIT)に確認を。
② 基本人数枠の早見表(団体監理型・第1号)
団体監理型で、1年間に受け入れられる第1号の基本人数枠です。自社の常勤職員数を当てはめてみてください。
| 常勤職員の総数 | 基本人数枠(第1号・1年間) |
|---|---|
| 301人以上 | 常勤職員総数の 20分の1 |
| 201〜300人 | 15人 |
| 101〜200人 | 10人 |
| 51〜100人 | 6人 |
| 41〜50人 | 5人 |
| 31〜40人 | 4人 |
| 30人以下 | 3人 |
③ 1号・2号・3号でどこまで増える
基本人数枠は「1年間の第1号」の数。2年目・3年目に進むと在籍できる枠も増えます。
| 区分 | 通常 | 優良 |
|---|---|---|
| 第1号(1年間) | 基本人数枠 | 基本人数枠の2倍 |
| 第2号(2年間・在籍) | 基本人数枠の2倍 | 基本人数枠の4倍 |
| 第3号(2年間・在籍/優良のみ) | — | 基本人数枠の6倍 |
④ 優良認定で枠が2倍
実習実施者と監理団体の両方が「優良」なら人数枠が2倍になり、第3号(最長5年)も受け入れられます。ただし総数の上限があるので、会社の規模で効き方が変わります。
| 第1号(1年間に受け入れ) | 常勤10人(基本枠3) | 常勤3人(基本枠3) |
|---|---|---|
| 通常 | 3人 | 3人 |
| 優良 | 6人(2倍) | 3人 ※ |
※ 常勤3人の会社は、第1号は常勤総数(3人)が上限なので頭打ち。優良は第2号・第3号の枠を広げる点で効きます。
※ 優良認定証は出ません。計画の認定申請で「優良要件適合申告書」を出して判定されます(→ 優良要件の記事)。
⑤ 介護・建設は別ルール
「特有の事情のある職種」は人数枠が別に定められます。代表が介護と建設です。
| 職種 | 人数枠の特徴(技能実習) |
|---|---|
| 介護 | 事業所単位で受け入れ、人数はその事業所の常勤介護職員の総数まで(基本人数枠の表も事業所単位で見ます)。 |
| 建設 | 2022年4月から、受け入れる技能実習生が常勤職員の総数を超えないこと。 |
※ 特有の事情のある職種は事業所管大臣の告示で定められます。最新の告示と監理団体への確認を。
⑥ 特定技能の枠も一緒に考える
技能実習を終えた人を特定技能1号で続けて雇いたいときは、特定技能側の枠も確認します。注意点は2つです。
| 技能実習 | 特定技能1号 | |
|---|---|---|
| 会社ごとの上限 | 常勤職員数で枠あり | 原則なし(介護・建設を除く) |
| 全国の上限 | (職種ごとの要件) | 分野ごとに受入れ見込み数(上限)。達すると新規受け入れ停止も |
② 介護と建設は、会社(事業所)ごとの上限があります。何を数えるかが両者でちがいます。
| 介護 | 建設 | |
|---|---|---|
| 数える単位 | 事業所ごと | 会社(受入機関)ごと |
| 上限の基準 | その事業所の「日本人等」の常勤介護職員の数(特定技能・技能実習生・留学生、事務・調理は数えない) | 会社の常勤職員の数(職種は問わず。1号特定技能・技能実習生などは数えない) |
| 技能実習と特定技能 | どちらも常勤介護職員数が上限 | 別々に数え、それぞれ常勤職員数(1号特定技能・技能実習生などを除く)まで。合計は常勤を超えることも |
介護(事業所単位・数えるのは「介護職員」だけ)
ルール:特定技能介護は、事業所の「日本人等」の常勤介護職員の総数が上限。日本人等=日本人のほか、在留資格「介護」・EPAの介護福祉士・永住者/日本人の配偶者等/定住者・特別永住者。特定技能・技能実習生・EPA候補者・留学生は数えません(建設とちがい、特定技能の人は介護の上限の基準に入りません)。
建設(会社単位・1号特定技能と技能実習生は除く)
建設は、技能実習と特定技能を別々に数え、それぞれが常勤職員数(1号特定技能・技能実習生などを除く。2号特定技能は数える)を超えないのが基本です(法人単位)。別々に数えるので、技能実習と特定技能の合計では、常勤職員より多くなることもあります。
常勤10人の会社の例
※ 指導できる常勤雇用者を確保させる趣旨です。第1号の基本枠(②③)は別にかかります。優良なら「技能実習 ≤ 常勤」は免除。移行は 転籍・移行のルール も参考に。
⑦ 企業単独型・転籍・育成就労
⑧ 育成就労(2027年4月〜)の人数枠
2027年4月1日に始まる育成就労では、人数枠の考え方が技能実習とはっきり変わります。省令で表まで決まっているので、いまのうちに自社の枠を見ておけます。
変わるのはこの3つ
育成就労の受入れ人数枠(監理型)
右の2列は上乗せ枠です。2倍になるのは受入れ機関が優良なとき(監理支援機関が優良である必要はありません)。3倍になるのは、優良な監理支援機関の監理支援を受け、かつ地方(指定区域)に住所がある優良な受入れ機関だけです。
| 常勤職員の総数 | 一般 (基本人数枠) | 優良 (2倍) | 地方の優良+優良な 監理支援機関(3倍) |
|---|---|---|---|
| 301人以上 | 常勤総数の20分の3(15%) | 常勤総数の10分の3(30%) | 常勤総数の20分の9(45%) |
| 201〜300人 | 45人 | 90人 | 135人 |
| 101〜200人 | 30人 | 60人 | 90人 |
| 51〜100人 | 18人 | 36人 | 54人 |
| 41〜50人 | 15人 | 30人 | 45人 |
| 31〜40人 | 12人 | 24人 | 36人 |
| 9〜30人 | 9人 | 18人 | 27人 |
| 8人 | 9人 | 18人 | 24人 |
| 7人 | 9人 | 18人 | 21人 |
| 6人 | 9人 | 18人 | 19人 |
| 5人 | 9人 | 15人 | 16人 |
| 4人 | 9人 | 12人 | 13人 |
| 3人 | 9人 | 10人 | 11人 |
| 2人 | 6人 | 7人 | 8人 |
| 1人 | 3人 | 4人 | 5人 |
※ 単独型(海外の自社拠点などから直接受け入れる方式)は別の枠になります。一般の会社は監理型が基本なので、上の表を見てください。
自社は「地方」?「大都市圏等」?(2ステップで判定)
- 住所は8都府県のどれか?東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・京都・兵庫。いいえ → 地方
- はいなら下の表を見る載っていれば地方/なければ大都市圏等(3倍は使えない)
8都府県のなかで「地方」になるのは、次の64市町村だけです。
| 都府県 | 「地方」になる市町村 |
|---|---|
| 東京都 (7) | 檜原村・奥多摩町・大島町・新島村・三宅村・八丈町・青ケ島村 |
| 神奈川県 (1) | 真鶴町 |
| 千葉県 (13) | 旭市・勝浦市・鴨川市・南房総市・匝瑳市・香取市・山武市・いすみ市・東庄町・九十九里町・長南町・大多喜町・鋸南町 |
| 埼玉県 (7) | 秩父市・ときがわ町・皆野町・長瀞町・小鹿野町・東秩父村・神川町 |
| 愛知県 (4) | 新城市・設楽町・東栄町・豊根村 |
| 大阪府 (4) | 豊能町・能勢町・岬町・千早赤阪村 |
| 京都府 (12) | 福知山市・綾部市・宮津市・京丹後市・南丹市・木津川市・笠置町・和束町・南山城村・京丹波町・伊根町・与謝野町 |
| 兵庫県 (16) | 洲本市・豊岡市・丹波篠山市・養父市・丹波市・南あわじ市・朝来市・淡路市・宍粟市・たつの市・多可町・市川町・神河町・佐用町・香美町・新温泉町 |
※ 8都府県の中でも、上の市町村(過疎地域)は「地方」。それ以外の地域が「大都市圏等」です。区域は告示で決まるので、変更されることがあります。
※ 出典:出入国在留管理庁「育成就労制度の関係省令等について」(受入れ人数枠)/「育成就労制度の概要」(令和8年7月改訂)。分野ごとの上乗せや細かい取り扱いは分野別運用方針で定まるので、実際の人数は監理支援機関(現在の監理団体)にも確認してください。育成就労の準備全体は 育成就労の準備、移行の流れは 技能実習から育成就労への移行 をご覧ください。
受け入れ人数を確かめるチェック
- 常勤職員数を数える
- 基本人数枠の表で確認
- 優良かどうか
- 介護・建設は別ルール
- 総数の上限を超えないか
- 特定技能の分野の上限
- 育成就労の枠で数え直す
受け入れ計画も、受け入れ後の管理も。
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