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受け入れ企業の実務

技能実習は何人まで受け入れられる?

受け入れ人数には上限があり、基準は会社の常勤職員数です。基本人数枠の早見表と、1号・2号・3号でどこまで増えるか、優良で2倍になる仕組み、さらに技能実習を終えた人を特定技能で続けて雇うときの分野別の上限まで、計画づくりの目線で整理しました。

技能実習の基本人数枠の早見。常勤30人以下は3人、31〜40人は4人、51〜100人は6人、101〜200人は10人。会社と監理団体の両方が優良なら2倍。技能実習生・派遣・純粋な役員は常勤職員数に入れない。2027年4月からの育成就労は常勤3人でも9人まで。
自社の常勤職員数から見る早見。くわしくは下の各章で。

まず要点だけ

常勤職員数で決まる技能実習生・派遣・純粋な役員は数えない
優良なら2倍会社と監理団体の両方が優良のとき。第3号も可
介護・建設は別ルール事業所・会社ごとの上限がある
育成就労で小さな会社ほど増える2027年4月から。常勤3人でも9人まで(⑧)

① 人数枠は「常勤職員数」で決まる

まず「誰を数に入れるか」を押さえます。

数に含む

フルタイムの従業員週30時間以上・週5日・年217日以上、または雇用保険の被保険者
使用人兼務役員取締役部長・取締役工場長など
特定技能の外国人(1号・2号)常勤の要件を満たせば数える

数に含まない

技能実習生第1号・2号・3号とも
純粋な役員代表取締役・取締役・監査役など
派遣労働者雇用契約が派遣元のため
海外の事業所の職員

※ 役員は一律で除くのではなく、労働者性があるかで判断します。数え方に迷うときは監理団体・外国人技能実習機構(OTIT)に確認を。

② 基本人数枠の早見表(団体監理型・第1号)

団体監理型で、1年間に受け入れられる第1号の基本人数枠です。自社の常勤職員数を当てはめてみてください。

常勤職員の総数基本人数枠(第1号・1年間)
301人以上常勤職員総数の 20分の1
201〜300人15人
101〜200人10人
51〜100人6人
41〜50人5人
31〜40人4人
30人以下3人

③ 1号・2号・3号でどこまで増える

基本人数枠は「1年間の第1号」の数。2年目・3年目に進むと在籍できる枠も増えます。

区分通常優良
第1号(1年間)基本人数枠基本人数枠の2倍
第2号(2年間・在籍)基本人数枠の2倍基本人数枠の4倍
第3号(2年間・在籍/優良のみ)—基本人数枠の6倍
「総数の上限」が先に効くことがある在籍できるのは 第1号=常勤職員数/第2号=その2倍/第3号=その3倍 まで。小さい会社ほど先に効く
常勤10人の会社(基本枠3人)
第1号3+第2号6=在籍 9人まで(通常)
常勤3人の会社(基本枠3人)
「第1号は常勤総数(3人)まで」の上限が先に効き、第1号は 3人まで

④ 優良認定で枠が2倍

実習実施者と監理団体の両方が「優良」なら人数枠が2倍になり、第3号(最長5年)も受け入れられます。ただし総数の上限があるので、会社の規模で効き方が変わります。

第1号(1年間に受け入れ)常勤10人(基本枠3)常勤3人(基本枠3)
通常3人3人
優良6人(2倍)3人 ※

※ 常勤3人の会社は、第1号は常勤総数(3人)が上限なので頭打ち。優良は第2号・第3号の枠を広げる点で効きます。

150点満点で90点以上なら優良技能検定の実績・指導体制・待遇・法令遵守・相談・地域との共生を点数化
改善命令・失踪者は大きな減点重大な法令違反があると、ほぼ届かない

※ 優良認定証は出ません。計画の認定申請で「優良要件適合申告書」を出して判定されます(→ 優良要件の記事)。

会社の担当者が書類を前に受け入れ計画を確認しているイラスト。

⑤ 介護・建設は別ルール

「特有の事情のある職種」は人数枠が別に定められます。代表が介護と建設です。

職種人数枠の特徴(技能実習)
介護事業所単位で受け入れ、人数はその事業所の常勤介護職員の総数まで(基本人数枠の表も事業所単位で見ます)。
建設2022年4月から、受け入れる技能実習生が常勤職員の総数を超えないこと。

※ 特有の事情のある職種は事業所管大臣の告示で定められます。最新の告示と監理団体への確認を。

⑥ 特定技能の枠も一緒に考える

技能実習を終えた人を特定技能1号で続けて雇いたいときは、特定技能側の枠も確認します。注意点は2つです。

 技能実習特定技能1号
会社ごとの上限常勤職員数で枠あり原則なし(介護・建設を除く)
全国の上限(職種ごとの要件)分野ごとに受入れ見込み数(上限)。達すると新規受け入れ停止も
① 分野の全国上限で受け入れられないことがある外食分野は2026年4月13日以降、新規受け入れが原則停止。移行を見込むなら最新の受付状況を早めに確認

② 介護と建設は、会社(事業所)ごとの上限があります。何を数えるかが両者でちがいます。

 介護建設
数える単位事業所ごと会社(受入機関)ごと
上限の基準その事業所の「日本人等」の常勤介護職員の数(特定技能・技能実習生・留学生、事務・調理は数えない)会社の常勤職員の数(職種は問わず。1号特定技能・技能実習生などは数えない)
技能実習と特定技能どちらも常勤介護職員数が上限別々に数え、それぞれ常勤職員数(1号特定技能・技能実習生などを除く)まで。合計は常勤を超えることも

介護(事業所単位・数えるのは「介護職員」だけ)

ルール:特定技能介護は、事業所の「日本人等」の常勤介護職員の総数が上限。日本人等=日本人のほか、在留資格「介護」・EPAの介護福祉士・永住者/日本人の配偶者等/定住者・特別永住者。特定技能・技能実習生・EPA候補者・留学生は数えません(建設とちがい、特定技能の人は介護の上限の基準に入りません)。

常勤介護職員10人なら10人まで職員が15人いても、事務・調理の人は数えない
常勤介護職員10人で11人介護職員の数を超える

建設(会社単位・1号特定技能と技能実習生は除く)

建設は、技能実習と特定技能を別々に数え、それぞれが常勤職員数(1号特定技能・技能実習生などを除く。2号特定技能は数える)を超えないのが基本です(法人単位)。別々に数えるので、技能実習と特定技能の合計では、常勤職員より多くなることもあります。

技能実習のわく常勤職員数まで(常勤10人 → 10人まで)
特定技能のわく常勤職員数まで(常勤10人 → 10人まで)

常勤10人の会社の例

技能実習10人+特定技能10人合計20人でも、それぞれ10人以下ならOK
技能実習7人+特定技能3人3号の2人を特定技能へ移しても、どちらも10人以下
技能実習を11人技能実習だけで常勤10人を超える
特定技能を11人特定技能だけで常勤10人を超える

※ 指導できる常勤雇用者を確保させる趣旨です。第1号の基本枠(②③)は別にかかります。優良なら「技能実習 ≤ 常勤」は免除。移行は 転籍・移行のルール も参考に。

⑦ 企業単独型・転籍・育成就労

企業単独型は別の枠一般の企業は団体監理型が基本
転籍してきた実習生は別枠やむを得ない事情で他社から来た人
育成就労は枠が確定済み数え方も人数も違う(⑧)

⑧ 育成就労(2027年4月〜)の人数枠

2027年4月1日に始まる育成就労では、人数枠の考え方が技能実習とはっきり変わります。省令で表まで決まっているので、いまのうちに自社の枠を見ておけます。

変わるのはこの3つ

号の区分がなくなる1年目〜3年目の合計に対する上限になる
数える常勤職員が違う特定技能など、ほかの在留資格の外国人は数に含める
小さな会社の枠が増える常勤3人なら、技能実習の3人 → 育成就労は9人

育成就労の受入れ人数枠(監理型)

右の2列は上乗せ枠です。2倍になるのは受入れ機関が優良なとき(監理支援機関が優良である必要はありません)。3倍になるのは、優良な監理支援機関の監理支援を受け、かつ地方(指定区域)に住所がある優良な受入れ機関だけです。

常勤職員の総数一般
(基本人数枠)
優良
(2倍)
地方の優良+優良な
監理支援機関(3倍)
301人以上常勤総数の20分の3(15%)常勤総数の10分の3(30%)常勤総数の20分の9(45%)
201〜300人45人90人135人
101〜200人30人60人90人
51〜100人18人36人54人
41〜50人15人30人45人
31〜40人12人24人36人
9〜30人9人18人27人
8人9人18人24人
7人9人18人21人
6人9人18人19人
5人9人15人16人
4人9人12人13人
3人9人10人11人
2人6人7人8人
1人3人4人5人

※ 単独型(海外の自社拠点などから直接受け入れる方式)は別の枠になります。一般の会社は監理型が基本なので、上の表を見てください。

残っている技能実習生も合算する施行後も続く1号・2号の実習生は、育成就労外国人の数として数える
枠に数えなくてよい人もいるやむを得ない転籍、3年超の延長、妊娠・出産などで中断して再開する人

自社は「地方」?「大都市圏等」?(2ステップで判定)

  1. 住所は8都府県のどれか?東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・京都・兵庫。いいえ → 地方
  2. はいなら下の表を見る載っていれば地方/なければ大都市圏等(3倍は使えない)

8都府県のなかで「地方」になるのは、次の64市町村だけです。

都府県「地方」になる市町村
東京都
(7)
檜原村・奥多摩町・大島町・新島村・三宅村・八丈町・青ケ島村
神奈川県
(1)
真鶴町
千葉県
(13)
旭市・勝浦市・鴨川市・南房総市・匝瑳市・香取市・山武市・いすみ市・東庄町・九十九里町・長南町・大多喜町・鋸南町
埼玉県
(7)
秩父市・ときがわ町・皆野町・長瀞町・小鹿野町・東秩父村・神川町
愛知県
(4)
新城市・設楽町・東栄町・豊根村
大阪府
(4)
豊能町・能勢町・岬町・千早赤阪村
京都府
(12)
福知山市・綾部市・宮津市・京丹後市・南丹市・木津川市・笠置町・和束町・南山城村・京丹波町・伊根町・与謝野町
兵庫県
(16)
洲本市・豊岡市・丹波篠山市・養父市・丹波市・南あわじ市・朝来市・淡路市・宍粟市・たつの市・多可町・市川町・神河町・佐用町・香美町・新温泉町

※ 8都府県の中でも、上の市町村(過疎地域)は「地方」。それ以外の地域が「大都市圏等」です。区域は告示で決まるので、変更されることがあります。

※ 出典:出入国在留管理庁「育成就労制度の関係省令等について」(受入れ人数枠)/「育成就労制度の概要」(令和8年7月改訂)。分野ごとの上乗せや細かい取り扱いは分野別運用方針で定まるので、実際の人数は監理支援機関(現在の監理団体)にも確認してください。育成就労の準備全体は 育成就労の準備、移行の流れは 技能実習から育成就労への移行 をご覧ください。

受け入れ人数を確かめるチェック

受け入れ計画も、受け入れ後の管理も。

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