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2027年4月からの新制度

育成就労の費用負担
誰が何を払うか。本人以外が負担する費用と、転籍のときの補填

育成就労では、本人が送出機関に払う費用は、月給の2か月分までです。監理支援費・試験の費用・帰国の旅費は、会社の側が払います。

育成就労の費用負担。会社が払うものは、監理支援費、試験の費用、日本語の講習の費用、計画の認定の手数料。監理支援機関が払うものは、帰国の旅費、計画に入れた一時帰国の旅費。本人に支払わせても良いものは、送出機関に払う費用(月給の2か月分まで)、食費・居住費(実費まで)。
会社=育成就労実施者(受け入れる会社)。監理支援機関=いまの監理団体に当たる機関。育成就労は2027年4月1日に始まります。

誰が何を払うか2026年11月確認

本人 日本に来るまでの準備の費用
送出しの手数料・講習・渡航費など
月給の2か月分まで
送出機関
会社 職業紹介・講習・監査などの手間の分監理支援費(実費だけ) 監理支援機関
会社の側 試験・日本語の講習・帰国の旅費 本人は0円
本人に支払わせても良い費用
送出機関に払う費用月給の2か月分まで
食費・居住費・水道光熱費実費まで
在留の申請の手数料本人
本人以外が負担する費用
監理支援費会社
入国前講習・入国後講習会社
技能・日本語の試験会社の側
日本語の講習会社の側
帰国の旅費監理支援機関
計画に入れた一時帰国の旅費監理支援機関
会社が払う、そのほかの費用
計画の認定の手数料1件 6,100円
転籍のときの補填転籍先の会社

会社の側=会社または監理支援機関。単独型育成就労では、監理支援機関の分も会社が払います。出典:育成就労法施行規則 第9条・第15条・第18条・第21条・第28条・第56条、育成就労制度運用要領 第4章・第5章(2026年8月5日版)、育成就労制度Q&A Q65。

送出機関に払う費用:月給の2か月分まで

送出機関は、母国で人を集め、講習や手続きをして日本へ送り出す機関です。本人は、日本に来るまでの準備にかかる費用を送出機関に払います。払えるのは、月給の2か月分までです。

月給 1か月分
月給 2か月分
超える分本人に払わせない
本人に支払わせても良いのは、ここまで
受入れ側が払う

月給=計画に書いた報酬の月額。基本賃金に通勤手当などを足した額で、残業・休日・深夜の手当は入れません。出典:育成就労法施行規則 第21条、育成就労制度運用要領 第4章 第2節 第14。

月給の2か月分の上限に数える費用

送出手数料 健康診断 研修・日本語 検定の費用 移動・宿泊 渡航費 旅券・査証 家族が払った分

費目を問わず、送出しの過程で払った一切が対象です。送出機関と一体の教育機関や仲介人に払った分も入ります。

技能実習では、いくら払っていたか

技能実習生が来日前に払った額(平均)
54万2,311円
給料(平均 14万9,146円)の2か月分の場合
29万8,292円

来日前に借金をしていた人は約55%でした。技能実習には、月給の何か月分まで、という上限がありません。2か月分の額は、調査の数字からこの記事で計算しました。出典:出入国在留管理庁「技能実習生の支払い費用に関する実態調査について(結果の概要)」(2022年7月26日)。

月給の2か月分までしか支払っていないことの証明について、会社と監理支援機関がすること

領収書で確かめる2か月分を超えていないか
申告書を付ける参考様式第1-10号
計画の認定超えていると、認定されない
認定のあとに払わせても、だめ

計画の認定の取消しの対象になります。

ゼロにすると、優良の点になる

優良な育成就労実施者の基準で、4点です。

出典:育成就労制度運用要領 第4章 第2節 第12・第14。

会社が払う費用:監理支援費・試験・日本語の講習

監理支援費は4種類。実費だけ

職業紹介費 講習費 監査指導費 その他諸経費

監理支援機関は、使いみちと金額を先に示してから集めます。出典:育成就労法 第28条、育成就労法施行規則 第56条。

0円本人が払う試験の費用受験手数料・交通費・材料費は、会社の側
100時間以上日本語の講習(A2目標講習)会社が機会を用意し、費用を負担
6,100円計画の認定の手数料1件ごと。会社が機構に払う
給料から引けない。低くもできない

監理支援費や受験料を理由に、本人の給料を減らすことはできません。

受験の時間は、労働時間

欠勤や有給休暇の扱いにはできません。

機構=外国人育成就労機構。出典:育成就労法施行規則 第9条・第18条、育成就労制度運用要領 第4章 第1節 第5、第2節 第3・第5・第10、育成就労制度Q&A Q65。

帰国の旅費と、一時帰国の旅費

監理支援機関が払う単独型は会社
寮 空港まで 航空券 自宅まで
本人の都合の寄り道、席のグレードアップの分は、入りません
帰国:全額

育成就労を終えて帰るとき。

一時帰国:往復

計画で、1年ごとに一時帰国することにしているとき。

キャンセル料も、会社の側

買い直しの費用も、原則として本人に負担させられません。

監理支援機関は、この旅費を監理支援費(その他諸経費)として、会社から集めることができます。出典:育成就労法施行規則 第15条、育成就労制度運用要領 第4章 第2節 第6、第5章 第5節。

本人に支払わせても良い費用:食費・居住費・水道光熱費

居住費毎月の家賃など÷住む人数=集められる上限
水道光熱費実際にかかった額÷同じ所に住む人数=集められる上限
食費材料費など÷食べる人数=集められる上限
家賃に入れられないもの

敷金・礼金・仲介手数料・更新料。

本人との合意が要る

何に対する費用かを説明します。額を変えるときも、先に説明します。

居住費は借りている物件の場合です。会社の持ち物件は、建てた費用や近くの相場などから出した合理的な額です。食材や弁当を渡すときは、買うのにかかった額までです。出典:育成就労法施行規則 第18条第3号、育成就労制度運用要領 第4章 第2節 第10。

転籍で受け入れたとき:前の会社への補填

転籍先の会社が払う額 = 国が告示で決める額 × 按分率
前の会社にいた期間按分率
1年以上1年6か月未満6分の5
1年6か月以上2年未満3分の2
2年以上2年6か月未満2分の1
2年6か月以上4分の1

本人の意向による転籍のときの決まりです。1,000円未満は切り捨てます。出典:育成就労法施行規則 第28条第7号、育成就労制度運用要領 第4章 第3節 第2。

転籍先の会社が、前の会社に補填を払うと誓約する前の会社が受け入れにかけた費用を補うため。新しい計画の認定の申請のときに
計画の認定転籍先の会社が受ける
6か月以内に証明払ったことの書類を、機構に
告示の額は、未定

2026年11月9日の時点で、まだ出ていません。Q&Aは「今後制定する予定」としています。

補填が要らない転籍

会社の暴行や解雇など、やむを得ない事情による転籍です。

前の会社は、領収書を保管

受け入れにかかった費用の領収書です。

誓約したのに払わないと、計画の認定の取消しの対象になることがあります。出典:育成就労法 第9条の2、育成就労法施行規則 第25条・第28条、育成就労制度Q&A Q54。転籍の全体は、技能実習生の転籍(転職)の記事にあります。

守らなかったら、どうなるか

1指導機構
  • 直すよう指導される
2改善命令国
  • 期限を決めて命じられる
  • 公示される
3認定の取消し国
  • その計画で、育成就労を続けられない
改善命令に従わないと、刑罰がある

6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。

本人が転籍できる理由にもなる

監理支援費を本人に負担させるなどの違反が、重大で悪質なときです。

指導は機構から、改善命令と認定の取消しは国(出入国在留管理庁長官と厚生労働大臣)の処分で、別のものです。育成就労は2027年4月1日に始まるので、件数はまだありません。出典:育成就労法 第15条・第16条・第111条、育成就労制度運用要領 第4章 第3節 第2・第9節。

育成就労になったら変わること

技能実習育成就労
本人が送出機関に払う費用上限なし月給の2か月分まで
計画の認定の手数料3,900円6,100円
転籍のときの補填決まりなし転籍先が払う
監理団体に払う費用4種類・実費同じ(監理支援費)

出典:技能実習法施行規則 第9条・第25条・第37条、育成就労法施行規則 第9条・第21条・第28条・第56条。技能実習の費用は、技能実習生の受け入れ費用と監理費は月3万円。何を外注しているのかの記事にあります。

よくある質問

Q

育成就労で、本人が送出機関に支払う費用は、いくらまで?

A
月給の2か月分までです

計画に書いた報酬の月額(残業代などを入れない額)の2か月分です。費目を問わず、送出しの過程で払った一切の費用が対象です。

Q

上限を超えた分は、誰が払う?

A
受入れ側です

上限を超える額を、本人に負担させることはできません。

Q

監理支援費を、本人の給料から引ける?

A
引けません

監理支援費は、直接にも間接にも、本人に負担させられません。

Q

技能の試験や日本語の試験の受験料は、誰が払う?

A
会社か監理支援機関です

受験手数料・交通費・材料費を、本人に負担させられません。受験の時間は労働時間です。

Q

日本語の講習の費用は、誰が払う?

A
会社か監理支援機関が負担します

会社には、A2目標講習を受ける機会を用意し、講習の費用を負担することが求められます。

Q

帰国の旅費は、誰が払う?

A
監理支援機関です

単独型育成就労では会社です。監理支援機関は、監理支援費として会社から集めることができます。本人には負担させられません。

Q

転籍で受け入れたら、前の会社にいくら払う?

A
告示の額に、按分率を掛けた額です

按分率は6分の5から4分の1までです。告示の額は、2026年11月9日の時点で、まだ出ていません。

Q

寮費や食費は、本人から集められる?

A
実費までなら、集められます

何に対する費用かを本人が分かったうえで、合意していることが要ります。

2026年10月に確認した内容です。

補足

この記事のもとになった決まり内容
育成就労法 第9条第1項第11号、施行規則 第21条本人が送出機関に支払った費用は、計画に書いた報酬の月額に2を掛けた額を超えない
施行規則 第20条外国の送出機関の要件。費用の算出の基準の公表、上限を超える費用を受け取らないこと
育成就労法 第28条、施行規則 第56条監理支援費。4種類、実費だけ、使いみちと金額を示して集める
施行規則 第18条待遇の基準。監理支援費を本人に負担させない、本人が定期に負担する費用は合意と実費
施行規則 第15条帰国の旅費、計画に入れた一時帰国の旅費を、監理支援機関(単独型は会社)が負担する
施行規則 第9条育成就労計画の認定の手数料。1件 6,100円
育成就労法 第9条の2、施行規則 第28条第7号本人の意向による転籍のとき、転籍先が転籍元に払う額

制度が変わっても、日々の記録は変わりません

育成就労になっても、出勤の記録・賃金台帳・在留期限の管理が要ることは変わりません。AMSTIは外国人材の勤怠・在留・労務書類をまとめて管理するシステム。日々の出勤入力から、出勤簿・賃金台帳・有給管理簿までを1人ずつ整えられます。30日間無料(クレジットカード登録不要)で、全機能をお試しいただけます。

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