誰が何を払うか2026年11月確認
送出しの手数料・講習・渡航費など月給の2か月分まで 送出機関
会社の側=会社または監理支援機関。単独型育成就労では、監理支援機関の分も会社が払います。出典:育成就労法施行規則 第9条・第15条・第18条・第21条・第28条・第56条、育成就労制度運用要領 第4章・第5章(2026年8月5日版)、育成就労制度Q&A Q65。
送出機関に払う費用:月給の2か月分まで
送出機関は、母国で人を集め、講習や手続きをして日本へ送り出す機関です。本人は、日本に来るまでの準備にかかる費用を送出機関に払います。払えるのは、月給の2か月分までです。
月給=計画に書いた報酬の月額。基本賃金に通勤手当などを足した額で、残業・休日・深夜の手当は入れません。出典:育成就労法施行規則 第21条、育成就労制度運用要領 第4章 第2節 第14。
月給の2か月分の上限に数える費用
費目を問わず、送出しの過程で払った一切が対象です。送出機関と一体の教育機関や仲介人に払った分も入ります。
技能実習では、いくら払っていたか
来日前に借金をしていた人は約55%でした。技能実習には、月給の何か月分まで、という上限がありません。2か月分の額は、調査の数字からこの記事で計算しました。出典:出入国在留管理庁「技能実習生の支払い費用に関する実態調査について(結果の概要)」(2022年7月26日)。
月給の2か月分までしか支払っていないことの証明について、会社と監理支援機関がすること
計画の認定の取消しの対象になります。
優良な育成就労実施者の基準で、4点です。
出典:育成就労制度運用要領 第4章 第2節 第12・第14。
会社が払う費用:監理支援費・試験・日本語の講習
監理支援費は4種類。実費だけ
監理支援機関は、使いみちと金額を先に示してから集めます。出典:育成就労法 第28条、育成就労法施行規則 第56条。
監理支援費や受験料を理由に、本人の給料を減らすことはできません。
欠勤や有給休暇の扱いにはできません。
機構=外国人育成就労機構。出典:育成就労法施行規則 第9条・第18条、育成就労制度運用要領 第4章 第1節 第5、第2節 第3・第5・第10、育成就労制度Q&A Q65。
帰国の旅費と、一時帰国の旅費
育成就労を終えて帰るとき。
計画で、1年ごとに一時帰国することにしているとき。
買い直しの費用も、原則として本人に負担させられません。
監理支援機関は、この旅費を監理支援費(その他諸経費)として、会社から集めることができます。出典:育成就労法施行規則 第15条、育成就労制度運用要領 第4章 第2節 第6、第5章 第5節。
本人に支払わせても良い費用:食費・居住費・水道光熱費
敷金・礼金・仲介手数料・更新料。
何に対する費用かを説明します。額を変えるときも、先に説明します。
居住費は借りている物件の場合です。会社の持ち物件は、建てた費用や近くの相場などから出した合理的な額です。食材や弁当を渡すときは、買うのにかかった額までです。出典:育成就労法施行規則 第18条第3号、育成就労制度運用要領 第4章 第2節 第10。
転籍で受け入れたとき:前の会社への補填
本人の意向による転籍のときの決まりです。1,000円未満は切り捨てます。出典:育成就労法施行規則 第28条第7号、育成就労制度運用要領 第4章 第3節 第2。
2026年11月9日の時点で、まだ出ていません。Q&Aは「今後制定する予定」としています。
会社の暴行や解雇など、やむを得ない事情による転籍です。
受け入れにかかった費用の領収書です。
誓約したのに払わないと、計画の認定の取消しの対象になることがあります。出典:育成就労法 第9条の2、育成就労法施行規則 第25条・第28条、育成就労制度Q&A Q54。転籍の全体は、技能実習生の転籍(転職)の記事にあります。
守らなかったら、どうなるか
- 直すよう指導される
- 期限を決めて命じられる
- 公示される
- その計画で、育成就労を続けられない
6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。
監理支援費を本人に負担させるなどの違反が、重大で悪質なときです。
指導は機構から、改善命令と認定の取消しは国(出入国在留管理庁長官と厚生労働大臣)の処分で、別のものです。育成就労は2027年4月1日に始まるので、件数はまだありません。出典:育成就労法 第15条・第16条・第111条、育成就労制度運用要領 第4章 第3節 第2・第9節。
育成就労になったら変わること
出典:技能実習法施行規則 第9条・第25条・第37条、育成就労法施行規則 第9条・第21条・第28条・第56条。技能実習の費用は、技能実習生の受け入れ費用と監理費は月3万円。何を外注しているのかの記事にあります。
よくある質問
育成就労で、本人が送出機関に支払う費用は、いくらまで?
計画に書いた報酬の月額(残業代などを入れない額)の2か月分です。費目を問わず、送出しの過程で払った一切の費用が対象です。
上限を超えた分は、誰が払う?
上限を超える額を、本人に負担させることはできません。
監理支援費を、本人の給料から引ける?
監理支援費は、直接にも間接にも、本人に負担させられません。
技能の試験や日本語の試験の受験料は、誰が払う?
受験手数料・交通費・材料費を、本人に負担させられません。受験の時間は労働時間です。
日本語の講習の費用は、誰が払う?
会社には、A2目標講習を受ける機会を用意し、講習の費用を負担することが求められます。
帰国の旅費は、誰が払う?
単独型育成就労では会社です。監理支援機関は、監理支援費として会社から集めることができます。本人には負担させられません。
転籍で受け入れたら、前の会社にいくら払う?
按分率は6分の5から4分の1までです。告示の額は、2026年11月9日の時点で、まだ出ていません。
寮費や食費は、本人から集められる?
何に対する費用かを本人が分かったうえで、合意していることが要ります。
2026年10月に確認した内容です。
補足
| この記事のもとになった決まり | 内容 |
|---|---|
| 育成就労法 第9条第1項第11号、施行規則 第21条 | 本人が送出機関に支払った費用は、計画に書いた報酬の月額に2を掛けた額を超えない |
| 施行規則 第20条 | 外国の送出機関の要件。費用の算出の基準の公表、上限を超える費用を受け取らないこと |
| 育成就労法 第28条、施行規則 第56条 | 監理支援費。4種類、実費だけ、使いみちと金額を示して集める |
| 施行規則 第18条 | 待遇の基準。監理支援費を本人に負担させない、本人が定期に負担する費用は合意と実費 |
| 施行規則 第15条 | 帰国の旅費、計画に入れた一時帰国の旅費を、監理支援機関(単独型は会社)が負担する |
| 施行規則 第9条 | 育成就労計画の認定の手数料。1件 6,100円 |
| 育成就労法 第9条の2、施行規則 第28条第7号 | 本人の意向による転籍のとき、転籍先が転籍元に払う額 |
- 費用の決まりは、出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度運用要領」(2026年8月5日版)の第4章・第5章によります。
- 日本語の講習の費用と、転籍の補填の告示は、出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」のQ65・Q54によります。告示が出ているかは、同庁「育成就労制度の制度概要・関係法令」のページで確かめました。
- 技能実習の数字は、出入国在留管理庁「技能実習生の支払い費用に関する実態調査について(結果の概要)」(2022年7月26日)によります。
- 入国後講習の間は、食費・居住費などを本人が負担するなら、それと同じ額以上の講習手当を払います。A2目標講習の受講の時間を労働時間にするかは、義務ではありません。
- 2回目の本人の意向による転籍では、1回目に払われた額に、5分の3・10分の3・8分の3のどれかを掛けます。前の2社にいた期間で決まります。
- 帰国のときは、空港まで送るだけでなく、手荷物検査場を通るのを見届け、便が出たことを確かめます。一時帰国の間に転籍したら、日本に戻る渡航費は転籍先の会社が負担します。
- 監理支援費を先に預けた額が実費より多いときは、監理支援機関が返すか、次に預ける額を減らします。
- 会社が払う額の相場(監理支援費がいくらになるか)は、育成就労が始まっていないため、この記事では扱っていません。
- 2026年11月9日に確認しました。運用要領と告示は、これから改訂・制定されることがあります。個別の判断は、監理団体(監理支援機関)または外国人技能実習機構、出入国在留管理庁にご確認ください。
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