まず要点だけ
① 受け入れ企業が決める3つの役割(早見)
「監理団体」が受け入れの窓口や監査をするのに対し、会社の中で実習生を直接みる人がこの3つです。まずは全体像から。
技能実習責任者
- 実習全体を統括・管理
- 指導員・生活指導員を監督
- 講習が3年ごと義務
技能実習指導員
- 現場で技能を指導
- その技能の経験5年以上が必要
- 講習は任意(推奨)
生活指導員
- 生活面の相談・指導
- トラブル・体調・生活ルール
- 講習は任意(推奨)
| 役割 | 誰がなれる | 講習 |
|---|---|---|
| 技能実習責任者 | 常勤の役職員で、指導員・生活指導員などを監督できる立場の人 | 3年ごと義務 |
| 技能実習指導員 | 常勤の役職員で、その事業所に属し、教える技能の経験が5年以上ある人 | 任意(推奨) |
| 生活指導員 | 常勤の役職員で、その事業所に属する人 | 任意(推奨) |
※ 人数枠を数えるときの常勤職員数とは別のルールです(あちらは純粋な役員を数えない)。
※ 出典:外国人技能実習機構(OTIT)/技能実習法施行規則。3つの役割は事業所ごとに各1名以上選任します(複数事業所があればそれぞれに必要)。
② 技能実習責任者(統括する人)
技能実習責任者は、その事業所の実習全体を統括する責任者です。技能実習指導員・生活指導員など、技能実習に関わる職員を監督できる立場の人が就きます。
- なれる人(要件)実習実施者またはその常勤の役職員で、指導員・生活指導員その他の関与職員を監督できる立場にあること。そして過去3年以内に技能実習責任者講習を修了していること。
- 主な仕事実習計画にそった実習の管理、技能検定の受検手続き、実習日誌など帳簿の管理、出入国・労働関係法令の順守、機構・監理団体との連絡、労災や帰国など問題発生時の対応など。
③ 技能実習指導員(技能を教える人)
技能実習指導員は、現場で技能を実際に教える人です。ここだけ「経験5年以上」というはっきりした要件があります。
- なれる人(要件)実習実施者の常勤の役職員で、技能実習を行わせる事業所に属する人。そして、実習生に修得させようとする技能等についての経験が5年以上ある人。国家資格ではなく、この実務経験が要件です。
- 主な仕事実習計画にそって技能・技術を指導し、習得の状況を確認します。安全衛生の指導も担います。
④ 生活指導員(生活を支える人)
生活指導員は、実習生の仕事以外の生活面を支える人です。慣れない日本での暮らしの相談役で、トラブルや失踪を防ぐうえでも大切な役割です。
- なれる人(要件)実習実施者の常勤の役職員で、技能実習を行わせる事業所に属する人。経験年数の要件はありませんが、実習生とこまめに関われる人が向いています。
- 主な仕事生活ルール・公共マナーの説明、体調や悩みの相談、病院の付き添い、近隣トラブルやホームシックへの対応、相談記録の作成など。母国語や“やさしい日本語”で寄り添えると安心です。
※ 寮・住居や生活用品の準備は 技能実習生の寮・住居 もあわせてご覧ください。
⑤ 1人で兼任できる?何役まで?
「うちは小さい会社で、3人も専任で置けない」——よくある悩みです。結論、要件さえ満たせば、1人が複数の役割を兼ねることができます。
⑥ 講習の義務まとめ+育成就労での変化
3つの役割のうち、講習が「義務」なのは技能実習責任者だけです。指導員・生活指導員の講習は今のところ任意ですが、受けておくメリットがあります。
| 役割 | 講習の扱い | ポイント |
|---|---|---|
| 技能実習責任者 | 受講義務 | 3年ごとに受講。修了証の有効期間は3年。 |
| 技能実習指導員 | 任意 | 3年ごとの受講が優良な実習実施者・監理団体の要件の一つ=推奨。 |
| 生活指導員 | 任意 | 同上(受講が推奨)。 |
講習の受け方(JITCO・2026年度)
開催はオンラインが基本です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受講料(税込) | オンライン:一般 16,000円/JITCO賛助会員 10,000円 対面(会場):一般 13,000円/JITCO賛助会員 10,000円 |
| 申込みの開始 | オンライン=開催月の3か月前の最初の平日10時から 対面=開催月の2か月前の最初の平日10時から (満席になることがあるので早めに) |
| 受講証明書 | 2024年度から電子交付。受講日から4営業日を目安にメールでダウンロード案内が届きます(JITCO事務所会議室での開催は2営業日)。紙で欲しい場合は1通2,000円、データの再交付は1通1,500円。 |
| 次はいつ? | 3年ごと。2023年度に受けた人は2026年度で3年が経ちます。期限切れに気づかないケースが多いので、修了証の日付から逆算して予定を入れておきましょう。 |
技能実習指導員講習・生活指導員講習も、同じJITCOで受けられます(こちらは法的な受講義務はなく、優良要件の加点対象)。
※ 出典:JITCO「養成講習」/厚生労働省。講習の日程・申込みはJITCO等の実施機関でご確認ください(対面・オンラインあり)。育成就労の講習義務は育成就労法施行規則第15条第1項第2号ハ・第3号、第16条第1号、附則第4条(出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領」第8章)。
⑦ 担当者が変わったときの届出(1か月以内)
3つの役割は技能実習計画に名前を書いて認定を受けているので、担当者が辞めた・代わった・増えたときはそのままにできません。「重要な変更」ではなく「通常の変更」=軽微変更の届出で処理します。
- 出す書類技能実習計画軽微変更届出書(省令様式第3号)。正本1通を、持参または郵送で提出します。
- 期限 変更の事由が発生してから1か月以内交代した日が起算点です。うっかり過ぎやすいので、交代が決まった時点でカレンダーに入れておくのが安全です。
- 出す先実習実施者(会社)の住所地を管轄する、外国人技能実習機構の地方事務所・支所の「認定課」です。
- 添付するもの新しく就任する人の履歴書と、就任承諾書および誓約書の写し。技能実習責任者の場合は、講習を修了したことを証明する書類も添えます。技能実習指導員を替えて担当する指導の中身も変わるときは、実習実施予定表(省令様式第1号 第4〜6面)の該当箇所も必要です。
| こんなとき | 届出 |
|---|---|
| 3役の誰かが交代した | 必要 |
| 3役を追加で新しく選任した | 必要 |
| 担当者の役職名だけが変わった | 不要 |
| 結婚などで氏名だけが変わった(交代ではない) | 不要 |
| 指導員はそのままで、誰がどの業務を教えるかの割り振りだけ変えた | 不要 |
※ 出典:外国人技能実習機構「技能実習計画の変更」/技能実習制度運用要領(表 技能実習計画の変更認定と届出の区分)/技能実習法施行規則第17条。添付書類は変更の内容で変わるので、実際に出すときは監理団体・機構にご確認ください。
選任・講習のチェック
受け入れ前・受け入れ後に確認したいポイントをまとめます。
誰が何の担当か・講習はいつまでか、管理できていますか?
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