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受け入れ企業の実務

技能実習生の一時帰国
義務・旅費・有給・社会保険・手続を、会社の側から

技能実習生の一時帰国は、第3号の一時帰国と、本人の都合の一時帰国の2つです。第3号の一時帰国は義務で、旅費は監理団体が払います。本人の都合の一時帰国は、帰っている長さで手続が変わります。

技能実習生の一時帰国は2つ。1つ目は第3号の一時帰国。第3号に進む人の義務で、続けて1か月以上。旅費は監理団体が払う。2つ目は本人の都合の一時帰国。義務ではない。帰っている長さで手続が変わり、旅費は雇用条件書で決めたとおり。どちらも、日本に戻れる期限は、「出国の日から1年」と「在留期限」の2つのうち、早く来るほう。
一時帰国=在留資格を持ったまま、いったん国に帰って、また日本に戻ること。実習をやめて帰る本帰国とは別です。

一時帰国は2つ:第3号の一時帰国と、本人の都合の一時帰国2026年10月確認

第3号の一時帰国第3号(4年目・5年目)に進む人
義務か義務
長さ続けて1か月以上
旅費監理団体が払う。本人に払わせない
本人の都合の一時帰国家族の事情、結婚式など
義務か義務ではない
長さ決まりはない。長さで手続が変わる
旅費雇用条件書で決めたとおり

第1号・第2号(1年目〜3年目)の間に、義務の一時帰国はありません。監理団体を通さない企業単独型では、第3号の一時帰国の旅費は会社が払います。出典:技能実習法施行規則 第10条・第12条、技能実習制度運用要領 第4章。

会社=実習実施者(技能実習生を受け入れている会社) 機構=外国人技能実習機構 計画=認定を受けた技能実習計画 本帰国=実習をやめて、または終えて国に帰ること

本人の都合の一時帰国:長さで手続が変わる本人の都合

1休暇の範囲で帰る
  • 有給休暇などで帰る
  • 帰る日と戻る日を、監理団体に伝える
2実習が止まる。1か月以内に再開
  • 技能実習実施困難時届出書を出す
  • 再開するとき、理由書を出す
  • 計画の終わりの日は変わらない
31か月を超えて止まる
  • 技能実習実施困難時届出書を出す
  • 再開の前に、計画の変更の認定を受ける
  • 止まっていた期間の分、終わりの日が後ろにずれる

1から3へ、手続が重くなります。「1か月」は、実習ができなくなった日から数えます。団体監理型では、会社が監理団体に知らせ、監理団体が届出書を機構に出します。休暇の範囲で帰るときの届出の決まりは、運用要領に書かれていません(監理団体に伝えるのは、この記事の提案です)。出典:技能実習制度運用要領 第4章 第10節・第13節。

実習が止まったあと、再開できる理由

止まった理由ごとに右の札=再開できるか
家族の都合家族の病気や、家族のことで帰らなければならないとき再開できる
本人の病気・けが入院など、実習がまったくできなかったと示せるものに限る再開できる
妊娠・出産再開の時期と連絡先を、帰る前に決めておく再開できる
本人が怠けて休んでいた、など続ける意思や力がないことが理由のとき認められない
再開の時点で、受け入れ人数の枠に入っている再開の条件

人数枠は技能実習の受け入れ人数枠の記事にあります。出典:技能実習制度運用要領 第4章 第13節 第4「中断後の再開手続等」。

日本に戻れる期限:出国の前に確かめる第3号本人の都合

戻れる期限は、次の2つの日のうち、早く来るほう2つの日を比べて、先に来る日まで、日本に戻れます。
出国の日から1年日本を出た日から数えて1年の日です。例:2026年12月20日に出国 → 2027年12月20日
在留期限在留カードに書いてある満了日です。例:2027年6月30日この例では、こちらが早い
この例の戻れる期限は、在留期限の 2027年6月30日

この期限は「みなし再入国許可」の期限です。

戻れる期限を過ぎたら
在留資格認定証明書と査証を、
取り直してから入国
帰っている間に、在留期限が来る人
出国の前に、
在留期間の更新などの手続

出典:技能実習制度運用要領 第4章 第13節 第4。在留期限の数え方は在留期限の管理の記事にあります。

出国のときにすること:みなし再入国許可第3号本人の都合

みなし再入国許可は、申請して取る許可ではありません事前の手続は要りません。出国のときに次の3つをして出ると、再入国の許可を受けたものとして扱われます。
旅券と在留カードを持って出る

在留カードは返納しません。返納するのは本帰国のときです。

出国のカードにチェックを入れる

再入国出国記録(EDカード)の「一時的な出国であり、再入国する予定です」の欄です。

審査官に伝える

みなし再入国許可で出国したい、と伝えます。

出典:出入国在留管理庁「みなし再入国許可(入管法第26条の2)」。

この3つをしないで出国すると、日本に戻れなくなります再入国の許可を受けていない出国として扱われます。
在留カードは返納出国の空港で返納になり、穴をあけて無効にしたものが返されます。
入国の手続をやり直し在留資格認定証明書の交付からです。
査証も取り直し外国にある日本大使館などで取ります。
1か月〜3か月在留資格認定証明書の交付にかかる、入管の標準処理期間

出典:出入国在留管理庁「Q&A 在留管理制度よくある質問」Q73・Q126、「在留資格認定証明書交付申請」(標準処理期間)、技能実習制度運用要領 第4章 第13節 第4。標準処理期間は2026年10月に確認。

旅費は誰が払うか

第3号の一時帰国国に帰る旅費と、日本に戻る旅費の両方
監理団体が払う本人には払わせない
本人の都合の一時帰国雇用条件書の「休暇を一時帰国にあてる場合の旅費の支給」の欄
雇用条件書で
決めたとおり有・無のどちらか
本帰国(実習をやめる・終える)本人の都合でやめるときも同じ
監理団体が、全額を払う本人には払わせない

監理団体は、払った旅費を、監理費(その他諸経費)として会社から受け取ることができます。第3号の一時帰国の「日本に戻る旅費」を監理団体が払うのは、第2号の間に第3号の計画の認定を申請した場合です。出典:技能実習法施行規則 第12条・第52条、技能実習制度運用要領 第4章、雇用条件書(参考様式第1-14号)。

本帰国の手続は、技能実習生の帰国手続きの記事にあります。

有給休暇・給料・社会保険本人の都合

有給休暇は使える

本人が日を決めて取ります。仕事が回らなくなるときだけ、会社はほかの日に変えてもらえます。

有給が足りない日

休んだ日の給料をどうするかは、就業規則と雇用条件書の決めによります。

社会保険料は、給料がなくてもかかる

会社に在籍している間は、健康保険と厚生年金の本人の負担分があります。

出国の前に、保険料の集め方を決める給料がない月は、給料から引けません。本人と決めて、書面に残します。
集め方は、たとえば2つ
戻ってからの給料で、分けて引く
本人が、会社に振り込む

雇用保険の保険料は、払った賃金に応じて決まります。出典:労働基準法 第39条、埼玉県「労働相談Q&A 休職中の保険料について」。集め方を決めて書面に残すのは、この記事の提案です。給料から引けるものの決まりは、技能実習生の給与の相場と手取りの記事にあります。

第3号の一時帰国:いつ、何日第3号

第3号を始める前
続けて1か月以上

第2号を終えてから、第3号を始めるまでの間に帰ります。

第3号を始めてから
1年以内に、1か月以上

実習を休んで、続けて1か月以上1年未満、帰ります。

どちらか1つです。出典:技能実習法施行規則 第10条第2項第3号ト。

分けて帰って、足すことはできない

2週間を2回、では1か月以上になりません。

出国した日は数えない

1月1日に出国したら、日本に入るのは2月1日以降です。

時期を変えるとき

機構への届出は要りません。入管の申請に、時期を変えた説明を付けます。

第3号を始める前に帰るときの、在留の手続

出国の前在留資格の変更を申請第2号の在留期限までに、
「技能実習3号」へ
一時帰国1か月以上、帰るみなし再入国許可で出国
戻ってから許可を受けて、第3号を開始すみやかに入管に行きます
帰る期間が45日を超えるとき申請中に延びる在留期限(最大2か月)の中で、手続が終わらないおそれ
在留資格認定証明書を取って
入国する形が望ましい

出典:技能実習制度運用要領 第2章・第4章(2026年4月版)。手続の時期は、監理団体が入管と合わせます。

戻りが遅れたとき・戻らないとき本人の都合

実習が止まってから、1か月を超えそう戻る日が延びた、と連絡が来たとき
再開の前に、
計画の変更の認定
日本に戻れる期限を過ぎたみなし再入国許可では、もう入国できません
在留資格認定証明書から
やり直し
戻らないことになった実習を続けられないとき
技能実習実施困難時届出書監理団体が機構に出す

連絡が来たら、その日のうちに監理団体に知らせます。実習を途中でやめるときの流れは、技能実習生に「辞めたい」と言われたらの記事にあります。出典:技能実習制度運用要領 第4章 第10節・第13節。

育成就労では、有給休暇を取らせる決まりに

希望したら、有給休暇を取らせる

必要な有給休暇を取らせることを、雇用契約で決めます。

有給を使い切った人にも

追加の有給休暇や無給の休暇を、できる限り配慮します。

休んだことで不利益に扱わない

不利益に扱うと、基準に合わなくなることがあります。

育成就労は2027年4月1日に始まります。育成就労は3年間で、第3号はありません。出典:育成就労法施行規則 第18条第7号、育成就労制度運用要領 第4章(2026年8月5日版)。

育成就労の準備は、育成就労の準備の記事にあります。

よくある質問

Q

技能実習生の一時帰国は、義務?

A
第3号に進む人は、義務です

第2号を終えてから第3号を始めるまで、または第3号を始めて1年以内に、続けて1か月以上帰ります。第1号・第2号の間に、義務の一時帰国はありません。

Q

一時帰国の旅費は、誰が払う?

A
第3号の一時帰国は、監理団体です

本人に払わせることはできません。本人の都合の一時帰国は、雇用条件書で決めたとおりです。

Q

一時帰国に、有給休暇を使える?

A
使えます

有給休暇は、本人が日を決めて取ります。仕事が回らなくなるときだけ、会社はほかの日に変えてもらえます。

Q

一時帰国の間、社会保険料はかかる?

A
在籍していれば、かかります

健康保険と厚生年金は、給料がない月も本人の負担分があります。出国の前に、集め方を決めておきます。

Q

一時帰国のあと、いつまで日本に戻れる?

A
「出国の日から1年」と「在留期限」のうち、早く来るほうまでです

みなし再入国許可の期限です。過ぎると、在留資格認定証明書から取り直します。

Q

本人の都合の一時帰国に、届出は要る?

A
実習が止まるなら、要ります

技能実習実施困難時届出書を出します。止まってから1か月を超えると、再開の前に計画の変更の認定も要ります。

Q

第3号の一時帰国は、2週間ずつ2回でもよい?

A
認められません

続けて1か月以上です。分けて帰ったものを足すことはできません。

Q

育成就労になると、一時帰国はどうなる?

A
有給休暇を取らせる決まりになります

本人が一時帰国を希望したら、必要な有給休暇を取らせることを、雇用契約で決めます。

2026年10月に確認した内容です。

補足

この記事のもとになった決まり内容
技能実習法施行規則 第10条第2項第3号ト第3号の一時帰国。第3号を始める前に1か月以上、または始めて1年以内に1か月以上1年未満
施行規則 第12条第1項第6号・第52条第9号第3号の一時帰国の旅費と、帰国の旅費を、監理団体(企業単独型は会社)が払う
技能実習法 第19条・第33条技能実習を行わせることが困難になったときの届出
技能実習法 第11条計画の変更の認定
入管法 第26条の2みなし再入国許可。再び入国する意図を表明して出国すると、再入国の許可を受けたものとみなす。期限は出国の日から1年。在留期限が先に来るときは在留期限まで
労働基準法 第39条年次有給休暇。本人が求めた日に与える
育成就労法施行規則 第18条第7号一時帰国を希望したら、必要な有給休暇を取らせる

帰っている間の出勤の記録も、1人ずつ

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